もう優勝のオーラすら感じられた今回のアルゼンチン。
まさか延長戦の最後の最後、残り5分でゴールを入れられ、負けてしまうなんて。
人生は本当に最後の最後までどうなるかわからない。。。
まさに、ほんの馬の首の差で競馬に負けてしまうという、タンゴの歌
『Por una cabeza(ポル・ウナ・カベサ)』を絵に描いたような決勝戦でした。
決勝当日まで国中を挙げてのワクワクそわそわ、からの〜!この落胆ぶりと言ったら。。。
ブログなんて書く気力もないほど落ち込みました。
でも、思い返してみると、今回世界中でアルゼンチンほどW杯に熱狂し、これほど堪能させてくれた国は他になかったかもしれない。隣国で永遠のライバルでしかも開催国のブラジルがまさかの歴史的惨敗。決勝は予想通り旧大陸vs新大陸という構図になり、新大陸の代表を担うことになったアルゼンチン代表。。。だけど新大陸各国を始め世界のほとんどがドイツ押し!?(涙)
その姿は、まるで全世界と闘うグラディエーター軍団のようでした。
リーダーのマスチェラーノ率いるアルゼンチン軍。ディ・マリアが指でハートを作りたくてしょうがない顔してる。
決勝進出が決まった時には、アルゼンチン人が一斉に空から陸からと会場へ押し寄せ、現地にはなんと10万人ものアルゼンチン人サポーターが集まったのだそう。
決勝までの3日間は、国が期待と緊張でもう破裂しそうなくらい、なんとも言えない異常事態でした。
テレビは勿論、街中どこを見回しても、こんな国の一大事にサッカー以外の話題なんてあり得ない!
(え?デフォルト?なんの話ですか?笑)
朝から制服来た7,8歳くらいの娘さんに「つまりドイツのチームとアルゼンチンのチームはね…」って急ぎ足で真剣に解説するお父さんを見かけたり。。。
ああ、この国のサッカー文化は、お父さんやおじいちゃんたちが代々支えてきた財産なのだ
と。その情熱はもう感心を超えて敬服モノです。
決勝では負けたけど、悔しさよりも誇りの方がずっと大きかった。
W杯をここまで楽しませてくれたアルゼンチンに本当に感謝です。
あ〜楽しかった!!!
(画像はClarinからお借りしました)
世界一幅の広い7月9日通り。決勝進出が決まった独立記念日の夜、大勢の人がオベリスクを目指しお祝いしました。
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おまけ。
W杯期間中メッシの出ていないCMってあるの?ってくらいどれもこれもCMはW杯バージョン(メッシと仲間たち入り)。
開幕以来、色んなCMを毎日飽きるほど見てきましたが、コカコーラ社のCMは何度見ても感動的!
まさに今回のアルゼンチンそのものでした。
『アルゼンチン、君は僕の人生だ』
人生とはまるでアルゼンチンの試合のようだ。
ピッチに出て、たくさんの愛情で迎えられ、
苗字をつけてもらい、ボトルを口から飲み、
叫びまくって、一秒だって落ち着くことはない。
15の時は、希望と明るさに溢れ、世界を変えたいと願う。
30の頃には、勝負に出て、チャンスをものにしなければならない事を知る。
45まで来たら、ゆっくり落ち着いてその瞬間を楽しみたいと思う。
後半には、様々な変化が訪れる。
もっと勝負しなければならないことはわかっている。
いつ良いプレーをし、いつ歯を食いしばり、そして夢を実現するために、
いつ皆で同じゴールに向かって進まなければいけないのかわかっている。
残り15分で時計を確認する。足はもう動かないが、ハートはこれまでと何も変わらない。
人生とはまるでアルゼンチンの試合のようだから、
勝つかもしれないし、負けるかもしれない。
だが、最も大切なことはピッチの上で全力を尽くすことだ。